「失う物、失っていく物」前編
こんにちは、デイケアスタッフです。
メンバーさんから手紙を頂きました。
この手紙は、メンバーさんがどんなきっかけでお酒の量が増えたのか、それによって何を失ったのか、また、その時の心境を綴ったものです。
前編、後編に分けて紹介します。
「失う物、失っていく物」前編
私が アルコールの量が多くなっていったのは 東日本大震災です
私はそのころ 七ヶ浜に住んでいたのですが 何処にも出掛けられない状況が続き 水道も瓦斯も全て使えなくなり 食料もあまりなくなり困っていました
しかし 倉庫にはお酒がストックしてあり それを毎日飲んでいるうちに いつしか朝から飲むようになり 夜遅くまで飲んで 夕方になると灯りもなくなるのでコップにも入れず ラッパ飲みするようになり 朝からラッパ飲みです
いつ酔っ払っていることすら分からず 美味しいとも思わず ただただ飲んでいるだけの毎日でした
そんな生活が2ヶ月くらい続き 仙台に引っ越すことになりました
私はその時すでに 気付かぬうちに アルコール漬けになっていたのです(アルコール依存症)
仕事もせずに妻にブツブツ言われても 朝から晩まで酒が手元にないとだめな人間になっていました
その時点で震災から2年近く経っていました
もちろん 家の金はとっくに底をついていました
私も何とか仕事を探して 仕事を始めるのですが どうしても酒のことが頭から離れず 現場に行く前にワンカップを1本飲み その他 ポケットの中に2本隠して現場に行き 作業中 トイレに隠れて飲み そのうち 現場の上の人に酒を飲んでることがばれてしまい くびになってしまいました
現場に行くふりをして 弁当代と言って 妻から千円をもらい そのお金で朝 コンビニに行き 酒を買って 近くの公園で飲んで そのままベンチで寝て夕方まで時間を潰してました
それも当然 やがてばれます 当たり前です
給料日に給料が1円もないのですから
それから又 1年近く無職です
(つづく)